2014年03月01日

落語入門26〜動物園〜

今日は一日、弊社のキャラクターの着ぐるみを着ておりました。という訳で今回の噺は『動物園』。



いつもブラブラしている男。働けと言うと、条件があると言う。
「朝10時頃に出社して、ブラブラして、昼には食事が出て、夕方4時には仕事が終わって、それで1万円もらえれば」
それを聞いた先輩の竹内さん。
「それは働きたくない条件だろ。ん!ちょっと待てよ。あるある。その条件なら行くか?」「はい、行きます」

移動動物園の虎が死んでしまった。それ以来人気が無くなって来場者が減った。そこで考えたのが、虎の皮をかぶってオリの中をうろついてくれる人を探していると言う。
「お前の条件と合うな。動物園は10時半開演だから10時に行けば丁度良いし、一日ブラブラしてればいいし、昼には肉がもらえて、閉園が4時だから、それ以上いたら掃除の邪魔になる。日当もそれだけ出すと言っていた」

紹介状を持って園長の長谷川さんのところへ。いつからでもというので、今日から始めることになった。
虎の皮をかぶってオリの中に入る。パンダではないので、あぐらをかいたらいけない。歩き方を教えてもらった。分からなかったら、ゴロッと寝そべっていたらいい。

お客さんが入ってきた。子供を脅かそうとして「ウ〜〜、ワン」、「この虎、犬みたいに鳴いたよ」
美味しそうにパンを食べているので欲しそうにすると、子供がパンを投げてくれた。「この虎、手でちぎって食べてるよ」

すると突然、場内アナウンス。「虎のオリで、ライオンと虎が死闘を繰り広げる一騎打ちが始まります」
「おい、そんな話は聞いてないよ」
向こうから大きなライオンが目を光らせて、オリの中に入ってきた。
「殺される!」ガタガタ震えながら「南無阿弥陀仏」。「お母ちゃん。虎が震えているよ」「そりゃそうよ。パンを食べるような虎だもの」

さすがライオン、堂々と虎に近づき、耳元に口を当てて、「心配するな。俺も1万円で雇われた」m(__)m
posted by 葵家 金太郎 at 17:36| 静岡 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月22日

落語入門25〜二十四孝〜

「孝行をしたい時分に親はなし」。おなじみの落語『二十四孝』です。






長屋の乱暴者。毎日のようにけんか騒ぎ。

今日も派手な夫婦げんかに見かねて止めに入った母親を蹴飛ばした。

大家はあきれて、お前みたいに親不孝な奴は長屋に置けないから出てけと怒る。



「『孝行をしたい時分に親はなし』ぐらい知ってるだろ。

昔は青ざし五貫文といって、親孝行するとご褒美がいただけたもんだ」

「へえ。何かくれるんなら、あっしもその親孝行をやっつけますよ」



そこで大家は昔、唐国に二十四孝というものがあってと、故事を引いて講釈を始める。



秦の王祥は、母親が寒中に鯉が食べたいと言ったが、貧乏暮らしで買う金がない。

そこで氷の張った裏の沼で着物を脱いで氷の上に伏したら、体の熱で穴があき、鯉が二匹跳ね出した。

「間抜けだな。氷が溶けたら、沼に落っこちて往生(=王祥)だ」

「お前みたいな奴は命を落とすが、王祥は親孝行。その徳を天が感じて落っこちない」



もう一つ、孟宗も親孝行で、寒中に母親が筍を食べたいと言う。

「唐国のババアってのは食い意地が張ってるな」

孟宗、鍬を担いで裏山へ。雪が積もっていて、筍などない。

一人の親への孝行もできないと泣いていると、足元の雪が盛り上がり、地面から筍が二本が出てきた。



また、呉孟は、母親が蚊に食われないように、自分の体に酒を塗って蚊を引きつけようとしたが、その孝心にまた天が感じ、まったく蚊が寄りつかなかった。



感心した親不孝男、さっそくマネしようと家に帰ったが、母親は鯉は嫌いだし、筍は歯がなくて噛めない。

それなら一つ蚊でやっつけようと、酒を買う。



ところが、体に塗るのはもったいねえと

グビグビやって、裸のまま熟睡。

朝起きると蚊の跡がないので、喜んで

「バアさん、見ねえ。天が感じた」

「あたり前さ。あたしが夜っぴぃて扇いでたんだ」m(__)m



いくつになっても頭が上がりません。
posted by 葵家 金太郎 at 21:01| 静岡 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月09日

落語入門24〜鰍沢〜

東京は16年ぶりの大雪。雪を舞台にした噺と言えばやはりこの名作。
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身延山へお詣りする旅人。小室山で毒消しの護符を受けてご本山へ。大雪の中、雪下ろしの三度笠、回し合羽に道中差し、振り分けの荷物、足腰は厳重なこしらえ。船着き場の鰍沢(かじかざわ)に向かったが、行けども行けども人家はない。あたりは暗くなり、凍え死にするかと思った時、遠くに灯りが見えた。
家の女に鰍沢に出る道を聞いたが、分からない。一晩の宿を頼んだが、食事も布団もないが雪をしのぐだけなら良いと言う。広い土間と奥の壁には獣の皮が2枚。そこに鉄砲があって猟師の家と分かった。

囲炉裏のたき火にあたりながら女を見ると26、7。色白で鼻筋の通った目元に少し剣があるが、口元はしまって輪郭の良い顔立ち。顎の下から喉のあたりに突き傷があった。
女の名はお熊。江戸は浅草の方にいたと言う。

「ひょっとして、吉原の熊蔵丸屋の月の戸花魁じゃござんせんか」
「おまはんだれ」
「お酉様の晩に花魁の座敷に上がって世話になりましたが、改めて伺ったら『心中した』と聞きまして…」
「心中をしそこなって、品川溜めへ。女太夫になるところを危うく男と逃げて、ここに隠れているの」

亭主はここで熊の膏薬をこしらえ、町に売り歩いていると言う。旅人は胴巻きから25両の包みの封を切って、心付けだと半紙に2両包んで差し出した。
ここの地酒は匂いが強いからとお熊が作った玉子酒。下戸の旅人は疲れが出て、隣の三畳で眠りに落ちる。

お熊が酒を買いに雪の中に出たところへ、入れ違いに亭主の伝三郎が帰って来た。外は寒かったので残ったた玉子酒を一気に飲むと、急に苦しみ出した。
帰ってきたお熊はあわてて、
「何てことを。身延参りのカモを一羽泊めたんだ。胴巻きに100両はありそうだから、お前さんに仕留めてもらうまで、逃げられないように玉子酒にしびれ薬を仕込んだんじゃないか」

これを隣の部屋で聞いて驚いた旅人。しびれた体にむち打ってこっそり逃げ出した。毒消しの護符を雪で飲み込むと効いてきたのか、戻らなくても良いものを部屋に戻り、振り分け荷物と道中差しを取ると一目散。

物音に気づいたお熊は、亭主の仇と鉄砲を持ってぶち殺すと追いかける。
懸命に雪を蹴立てて逃げる旅人が行き着いたのは、そそり立つ絶壁。眼下には鰍沢。降り続いた雪で水勢が増し、激しい急流、切りそいだような崖。前は崖、後ろはお熊。
ひたすら合掌すると、雪崩で川底に投げ出され、筏の上へ。同時に道中差しがつなぎ止めてあった藤蔓を切った。筏は流れ出し、岩にぶつかってバラバラに。

一本の材木につかまって「南無妙法蓮華経」。
崖の上から、片膝ついたお熊が旅人に十分狙いを込めている。
「南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経」
お題目を唱えていると、銃声とともに弾は旅人のまげをかすめて後ろの岩にカチーン…。

「ああ、これも御利益。お材木(お題目)で助かった」m(__)m

(注)写真は歌川広重の『木曽路之山川』。鰍沢もこんな情景であったと思います。
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posted by 葵家 金太郎 at 05:57| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月02日

落語入門23〜猫の災難〜

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ラムちゃん♪の可愛い顔を見ながら、猫にまつわる噺でも。

文無しの熊五郎。朝湯から帰って一杯やりたいが、先立つものがない。
呑みてえ、呑みてえとうなっていると、隣のかみさんが声をかけてきた。
見ると、大きな鯛の頭と尻尾を抱えている。
猫の病気見舞いにもらって、身を食べさせた残りだという。
捨てると言うので、頭は眼肉がうまいんだから、ともらい受ける。

これで肴はできたが、肝心なのは酒。
猫が見舞いに酒をもらってくれねえかとぼやいている。
そこへ、兄貴分がおめえと一杯やりたいと、やって来た。
何か肴が…と見回し、鯛の頭を発見した兄貴分。
台所のすり鉢をかぶせてあるので、真ん中があると勘違い。

こんないいのがあるのなら、おれが酒を買ってくるからと大喜び。
近くの酒屋は借りがあるので、二丁先まで、五合買いに出てしまった。

さて、困ったのは熊。今さら猫のお余りとは言いにくい。
兄貴分が帰ると、おろした身を隣の猫がくわえていったとごまかす。

「それにしても、まだ片身残ってんだろ」
「図々しいもんで、もう片身は爪で引っかけると小脇に抱えて」
「何?」
「いや、肩へひょいと…」

日ごろ隣には世話になってるんで、我慢してくれと頼み込む。
兄貴分、不承不承代わりの鯛を探しに行った。

熊、ほっと安心するが、酒を見るともうたまらない。
冷のまま湯飲み茶碗でさっそく一杯。
どうせあいつは一合上戸で、たいして呑まないから。
いい酒だ、うめえうめえと一杯また一杯。

これは野郎に取っといてやるか。
徳利に移そうとした途端にこぼしてしまう。
もったいないと畳をチュウチュウ。
気がつくと、もう徳利一本分しか残っていない。

やっぱり隣の猫にかぶせるしかないと
「猫がまた来たから、追いかけたら座敷の中を逃げ回った。
逃げるときに一升瓶を引っかけて、全部こぼしちまった」
と言いわけすることに決めた。

そう決まれば、もう残しとくことはねえ。
ひどいもので残りの一合もグイーッ。
とうとう残らず呑みやがった。

いい心持で小唄をうなっているうち、
「こりゃいけねえ。猫を追っかけてる格好をしなきゃ」
と、向こう鉢巻に出刃包丁。
「あの猫の野郎、とっつかめえてたたっ殺して」
と一人でうなってると、待ちくたびれてそのままウトウト…。

一方、鯛をようやく見つけて帰った兄弟分。
酒が一滴もないのを知ってビックリ。
猫のしわざだと言っても今度はダメ。

「この野郎、酔っぱらってやがんな。
てめえが吞んじゃったんだろ」
「こぼれたのを吸っただけだよ」
「よーし、おれが隣ィどなり込んやる。
猫に食うもの食わせねえからこうなるんだ!」

そこへ隣のかみさんが
「ちょいと熊さん、いい加減にしとくれ。
さっきから聞いてりゃ、隣の猫、隣の猫って。
うちの猫は病気なんだよ。
お見舞いの残りを、おまえさんにやったんじゃないか」

「この野郎、どうもようすがおかしいと思った。
やい、おれを隣に行かせて、どうしようってえんだ」
「だから…猫によくお詫びをしてくんねえか」m(__)m
posted by 葵家 金太郎 at 10:45| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月25日

落語入門22〜試し酒〜

忘新年会シーズンも一段落。昔に比べると酒も弱くなりました(>_<)。世の中には相当お強い方もいるようで…。

ある大店の旦那。客の近江屋と酒呑み話。
お供で来た下男の久造が大酒呑みで、一度に五升呑むと聞き、旦那はとても信じられないと言い争い。
挙げ句、二人で賭けをする。
もし、久造が五升呑めなかったら、近江屋が二、三日どこかに招待してご馳走する。

久造は渋っていたが、呑めなければ近江屋が恥をかき、さらに散財しなければならないと聞いて、
「ちょっくら待ってもらいてえ。おら、少しべえ考えるだよ」
と、表へ出ていったまま帰らない。

さては逃げたかと、近江屋の負けになりそうになった時、やっと戻ってきた久造。
「ちょうだいすますべえ」

一升入りの盃で五杯、息もつかさずあおってしまった。
旦那はすっかり感服して小遣いをやったが、やっぱり悔しいので、
「さっき表へ出たのは、 酔わない工作でもしに行ったんだろう」
「いやあ、何でもねえだよ。おらァ五升なんて酒ェ呑んだことがねえだから、心配でなんねえ。表の酒屋へ行って、試しに五升呑んできた」m(__)m
posted by 葵家 金太郎 at 02:02| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月19日

落語入門21〜長屋の花見〜

寒い日が続きますね。せめて落語は春の噺を。

貧乏長屋の一同が、朝そろって大家に呼ばれた。みんなてっきり店賃の催促だろうと思って戦々恐々。
何しろ、入居してから十八年も店賃を入れてない奴もいれば、親父の代から払ってない奴もいる。
もっとすごい奴は「店賃てな、何だ?」

おそるおそる行ってみると大家は、
「うちの長屋も貧乏長屋なんぞと言われているが、景気をつけて貧乏神を追っぱらうため、ちょうど春の盛りだし、みんなで上野の山に花見としゃれ込もう」
さらに、酒も一升瓶三本用意したと聞いて、一同大喜び。

ところが、これが実は番茶を煮だして薄めたもの。色だけはそっくり。
お茶(ちゃ)けでお茶(ちゃ)か盛り。

玉子焼きと蒲鉾の重箱も、
「本物を買うぐらいなら、無理しても酒に回す」
と大家が言うとおり、中身はたくあんと大根。

まあ、向こうへ行けば財布ぐれえ落ちてるかもしれねえと、情なくもさもしい了見で出発した。

初めから意気があがらないことはなはだしく、ようやく着いた上野の山。
桜は今満開で、大変な人だかり。

一つみんな陽気に都々逸(どどいつ)でもうなれと、大家が言っても、お茶けでは盛り上がらない。
「熱燗をつけねえ」
「なに、焙じた方が」
「何を言ってやがる」

「蒲鉾」を食う段になると、
「大家さん、あっしゃあこれが好きでね。毎朝味噌汁の実に使います。胃の悪いときには蒲鉾おろしにしまして」
「何だ?」
「練馬の方でも、蒲鉾畑が少なくなりまして。うん、こりゃ漬けすぎで酸っぺえ」

玉子焼きは
「尻尾じゃねえとこをくんねえ」

大家が熊さんに、お前は俳句に凝ってるそうだから、一句どうだと言うと
「花散りて死にとうもなき命かな」
「長屋中歯をくいしばる花見かな」
陰気でしかたがない。

大家が月番に、お前はずいぶん面倒見てるんだから、景気よく酔っぱらえと命令すると、やけくそで
「酔ったぞっ。俺は酒飲んで酔ってるんだぞ。貧乏人だって馬鹿にすんな。借りたもんなんざ利息をつけて返してやら。悔しいから店賃だけは払わねえ」
「悪い酒だな。どうだ。灘の生一本だ」
「宇治かと思った」
「口あたりはどうだ?」
「渋口だ」
酔った気分はどうだと聞くと、
「去年、井戸へ落っこちたときとそっくりだ」

すると、一人が湯飲みをじっと見て、
「大家さん、近々長屋にいいことがあります」
「そんなことが分かるかい?」
「だって、酒柱が立ちました」m(__)m

大家さんと長屋連中の絆が微笑ましいですね。ぜひ心の中まで暖まって下さい。
posted by 葵家 金太郎 at 10:07| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月12日

落語入門S〜尻餅〜

前回の『目薬』に続き、何とも微笑ましい夫婦が登場する『尻餅』です。

大晦日。八五郎の家では夫婦喧嘩の真っ最中。
近所では餅つきの音。正月の支度をしているのに、八五郎の家は貧乏で餅もつけない。
「長屋の手前、餅つきの音だけでも聞かせてほしいのよ」
「そう言われてもなぁ…」
八五郎の頭に妙案がひらめいた。
「何とかしてやる。その代わり何をやっても文句言うなよ」

夜になって、八五郎は子供が寝たのを見計らい、外に出ると、聞こえよがしに大声で
「え〜餅屋でございます。八五郎さんのお宅はここですな」
何と近所に聞こえるよう、餅屋が来てから、餅をつくまで、全て音だけで再現するらしい。

「あ〜餅屋さん、ご苦労様」
「ご祝儀ですか。親方、毎度ありがとうございます」
子供にお世辞を言う場面まで、一人二役の大奮闘。

「そろそろお餅をつきます」
(おっかあ、臼を出せ)
(そんなもの、うちにないわよ)
(お前の尻だよ、お尻を出せ!)
餅屋になって「臼をここへ据えて。では始めます」
(白い尻だなあ)
(あんた!何を言ってるんだい)

いやがるおかみさんに着物をまくらせ、手に水をつけて、お尻をペッタン、ペッタン…
「ヨイショ、コラショ、ヨイヨイヨイ! アラヨ、コラヨ」
おかみさんのお尻はまっ赤っ赤。
「そろそろつき上がったな。それ、こっちへ空けるぞ」
(ひと臼ついたつもり…と)
「さて、ふた臼目」

おかみさんがたまりかねて、
「餅屋さん、あと幾臼あるの?」
「へぇ、あとふた臼でしょうか」
「お前さん、餅屋さんに頼んで、あとのふた臼は…おこわにしてもらっとくれ」m(__)m
posted by 葵家 金太郎 at 14:33| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月05日

落語入門R〜目薬〜

大河ドラマ『軍師官兵衛』が始まりました。黒田家秘伝の「目薬」にちなんで『目薬』という艶笑落語をどうぞ。

目を患った亭主のために、女房が薬屋で買った薬を開けてみると何と粉薬。
不思議に思って裏を見たら、何か書いてあるが、二人とも字が読めない。「こ・の・こ・な・く・す・り・は…」
何とか平仮名は読めたが、この次が漢字。
「こりゃ何て字だ」「お前さん、これは湯屋の女湯にある字だよ」
「そうか!女、という字か…」
「おんな、しりにつけて、もちうべし」
古い字で『め』と言う字を『女』と読んでしまい、「目尻」を「女の尻」と勘違い。
女房に尻を出させて、そこに薬をつけた。
「ちょいとお前さん、何であんたの目を治すのに、あたしの尻に薬をつけるのさ?」
「そう書いてあるから仕方ないだろ!女はお前しかいないんだから…」
亭主は女房の尻に顔を近づける。
女房はくすぐったくて、思わず…プーッと一発。
「バカヤロー!いきなりするから、薬が全部オレの目に…そうか、こうやってつけるのか!」m(__)m

夫婦のやりとりが微笑ましい。似たようなネタに『尻餅』という落語もありますが、また今度。
posted by 葵家 金太郎 at 23:53| 東京 ☁| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月11日

シングルモルト

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昨夜は皆既月食に家族が騒ぐ中、落語教室からの御礼状とシングルモルトに浸りました。(芳香な味に合わせたマンゴーチョコとクランベリーチーズも頂戴しました…感謝。)
さて、小咄の中には様々なお国柄にちなんだものがあります。有名なのがタイタニック号のジョーク。

沈没する船で船長が各国の男性に対し、海へ飛び込むよう説得する。
イギリス人なら「飛び込むのが紳士だ!」
アメリカ人なら「飛び込めば英雄になる!」
ドイツ人なら「飛び込むのは規則である!」
イタリア人なら「飛び込めば女にもてる!」
フランス人なら「飛び込まない方がいい!」
そして、日本人なら「みんな飛び込んでいる!」m(_ _)m

同じ星空を見上げながら、思うことは十人十色。天体の神秘を思う人、遠い故郷を想う人、愛する人を想う人…。
そして、私はと言えば…さっきの小咄を思い出すというわけで(夢がないね)。

「皆既月食」とかけて、「国会審議持ち越し」と解く。その心は「次の皆既(会期)までおあずけ」。m(_ _)m
posted by 葵家 金太郎 at 19:04| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月10日

御礼状

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今年最後の「こども落語教室」。保護者の皆様からの御礼状に感無量です!

「師匠!今年もお世話になりました。

ら 落語から世界広がり夢ふくらませ(石原)
く 暮らしの中に落ちはあり(泉)
ご ご苦労掛けます感謝です。(植田)
き 今日も明日も、(浦尾)
よ 喜び笑顔で落語に触れ合い(川島)
う 「うまい!」と師匠に誉められるよう(杉野)
し しゃかりきこりきにでも粋に(田代)
つ 月に一度の楽しみが子供の未来(あす)に花添える。(宮本)

師匠にはこの一年間お忙しい中、子供たちに熱心なるご指導を頂き親子共々とても感謝しております。
些少ながら私たちの気持ちをシングルモルトの香りにのせてお贈り致します。
これからもどうぞよろしくお願い致します。
2011.12.10
落語教室保護者一同」

私の大好きなシングルモルトウィスキーと共に…。
posted by 葵家 金太郎 at 19:46| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月26日

談志が死んだB

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今しばらく談志師匠の話にお付き合いを。
マスコミの報道は、師匠の破天荒な話題ばかりですが、あの高座を生で体験できた者にとっては、それを全て帳消しにしてなお余りある芸であったと。
落研の先輩がこんなコメントを寄せましたが、私も同感です。師匠の芸に対する誠実さ、真摯さを見ると、世間を騒がせた言動は師匠なりの照れ隠しにさえ思えるのです。
昨夜、同僚と飲んでいたら、サッカー好きの男はそれはマラドーナだと。もう一人は尾崎豊だったと。
「神のような存在」と言いますが、男が男に惚れることはあります。まぁ、AKBだかABCだか分かりませんが、年端もいかない女の子を「神」と呼ぶよりはよほど健全な気はします。
posted by 葵家 金太郎 at 16:08| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月25日

談志が死んだA

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翌朝のスポーツ紙の見出しはやっぱり「談志が死んだ」でしたね。
昨夜は、茗荷谷駅から自宅まで歩きながら、「歌手が亡くなったら歌で故人を偲ぶのだから、落語家が死んだら落語、この寒空は『富久』だね」なんて思いながら、久蔵になってブツブツ唸りながら帰ったのですが、きっと変わった人に見えたことでしょう(^-^;)
男の三道楽と言えば「飲む・打つ・買う」。賛否両論ありますが、師匠は何でも一生懸命な人だったと思います。会社の金をカジノや女に注ぎ込むような輩は大馬鹿野郎ですな、師匠。
posted by 葵家 金太郎 at 08:38| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月23日

談志が死んだ@

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最近はいつも「師匠もこれで見納めかなぁ」と思って観てました。「師匠が亡くなったら、新聞の見出しは『談志が死んだ』」なんて。ついにその時が来てしまいました…(ToT)
学生の頃、師匠の独演会に行ったのがまさに絶頂期と思います。最前列で観た『主観長屋(粗忽長屋)』『芝浜』。目を閉じれば、今でも当時の熱演が浮かびます。
寂しいねぇ。『居残り佐平次』でも聴こうかなぁ…合掌m(_ _)m
posted by 葵家 金太郎 at 23:28| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月21日

夏休み親子寄席

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こんにちは、金太郎です。
今週は夏休み。金沢に住む両親を訪ねた以外は、自宅で過ごし、あっという間の一週間でした。

さて、今日21日と28日の日曜日、上野の鈴本演芸場で「夏休み親子寄席」が開かれます。
朝10時開演。落語2席の合間に色物(曲芸など)もあります。入場料金は大人も子供も1,000円。
「こども落語教室」の寄席見学にピッタリという訳で、希望する生徒さん達と一緒に観てまいりました。
教室で教えた寄席太鼓の解説あり、扇子と手拭いによる見立ての実演あり。大満足の1時間10分でした。

今日の演目は当初、
@「もぐら泥」柳亭燕路
A曲独楽(きょくごま)三増紋之助
B「船徳」春風亭正朝
で、私は「船徳」を楽しみにしていましたが、正朝さんは変わらず、演目だけ『諸般の事情により』「抜け雀」に変更となってしまいました。
ちょっと残念でしたが、「抜け雀」を子供向けにわかりやすく演じられたので、かえって新鮮で楽しめました。

さて、『諸般の事情』って何かな?とぼんやり考えていたら…ハッと気づきました。
舟遊びをテーマにしたこの噺は、連日マスコミを賑わす先日の事故を連想させてしまうのではないか…と。

こうした気遣いを『諸般の事情』でさらっと済ませるあたりが寄席の粋というものなのでしょう。
来週もまた生徒さん達と観に行く予定です。やっぱり落語は寄席が一番ですね。
posted by 葵家 金太郎 at 19:48| 東京 ☁| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月20日

芸名

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昨日は第9回の「こども落語教室」。
前回の「こども寄席」でがんばったお弟子さん達に、約束通り芸名を付けました。

茗荷(みょうが)
金時(きんとき)
有楽(ゆうらく)
華る美(かるび)
奏(かなで)
祭(まつり)
苺(いちご)
弓月(ゆづき)
小馬(こうま)

一人一人の本名、性格、好物や趣味等を踏まえながら、ああでもない、こうでもないといろいろ考えて決めた芸名です。

ちなみに、最初の「茗荷」だけは、実際に落研の先輩にいます。茗荷谷に住み、忘れ物が多い私の娘に付けました。(先輩、お名前をいただき、どうぞお許し下さい。)
最後の「小馬」は乗馬が趣味の女の子なので、「ポニー」と読ませようと思いましたが、本人は「こうま」が良いとのこと(^o^)

私は落研の頃、たった一人の弟子が中途で退部してしまい、結局弟子がいません。
まさか、この歳になってこんなに弟子ができるとは夢にも思いませんでした。

いつか「葵家金太郎一門会」を開きたいですね(^-^)v

画像は、昨日の教室で紹介した古典落語の名作「芝浜」。学生時代に寄席で観た立川談志師匠の熱演を思い出します。
posted by 葵家 金太郎 at 07:00| 東京 ☁| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月23日

こども寄席

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昨年4月、茗荷谷の大塚地域活動センターでスタートした「こども落語教室」も8回目を迎え、今回はいよいよ「ミニこども寄席」と銘打ち、生徒の皆さんに落語を披露いただきました。
最近の生徒さんたちの小咄から始まり、

つる
寿限無
猫の皿
時そば
(中入)
桃太郎
子ほめ
(大喜利)

と順番に生徒たちが出演。皆さん、本当によくがんばりました。
終わった後はパパ・ママ共々、茗荷谷駅前のランチで楽しみました。

先月、昨年最後の「こども落語教室」では、パパ・ママの皆さんから、私の大好物のシングルモルトウイスキーをいただきました。
仕事から帰った後、自宅でグラスを傾けるのが楽しみになりました。ありがとうございます。

これからもマイペースで続けていこうと思います。宜しくお願いします。
posted by 葵家 金太郎 at 12:39| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月06日

桃太郎

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明日、土曜の午前は第6回「落語教室」。
私、こう見えても「先生」でございますので、やはり前の日は酒を控えるのでございます。
という訳で、ひと月に一日、酒抜きの金曜の夜が出来上がる次第。

最近、古典落語の前座噺を紹介していますが、こどもたちに人気なのが「桃太郎」。

むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに…

さて、これがどんな落語になるのか…
ご興味のある方は「落語教室」へどうぞ(^-^)b
posted by 葵家 金太郎 at 00:09| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月08日

こども落語教室

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4月から始めた「こども落語教室」。
毎月半ばの土曜日、午前10〜12時に開催。
8月は夏休みにしましたので、今度の9月18日(土)で5回目を迎えます。
早いものですね。

子供たちには、目標として、
@大きな声ではっきり話す人。
A笑顔で生き生きと行動する人。
B人の話を良く聞き学ぶ人。
になることを繰り返し教えています。

2時間のうち、前半は落語の基本的な知識等。
休憩をはさんで後半は大喜利で、最近はやりのなぞかけ他、いろいろな遊びにチャレンジしてもらいながら、コミュニケーション力を育てます。
保護者の方にも参加してもらっていますが、おかげさまで好評いただき、口コミで生徒も増えつつあります。

もちろん、授業料は無料です。
だって、私が一番学んで、楽しんでいるのですから‥。

年末には「こども寄席」を開きたいですね!b(^o^;)
posted by 葵家 金太郎 at 22:23| 東京 ☔| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月19日

落語入門Q〜酢豆腐〜

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ある夏の昼下がり。暇な若い衆が寄り集まり暑気払いの相談をしている。が、「宵越しの銭は持たない」が身上の江戸っ子たちには金がない。

困った一同、酒はどうにか都合するとしても、ツマミになる肴はないかと考える。なかには「爪楊枝」がいいというものまで出る始末。
「安くって数があって誰の口にも合って、腹にたまんなくってみてくれが良くって、しかも衛生に好いとくらあ」。

知恵者が「糠味噌桶の糠床の底に、古漬けがあるだろう。そいつを刻んで、かくやの香のこなんざあどうだい」と妙案を出す。すると桶の中に手を突っ込んで古漬けを引き上げる「決死隊」が必要だが、「冗談いっちゃあいけねえ。あれに手を突っ込んだが最後、爪の間に糠味噌がはさまって拭こうが洗おうが落ちやしねえ。女の子なんかよけて通らあ。ごめんこうむりやしょう」てなぐあいで肝心の志願者が誰もいない。

またもや困ってしまった彼らは、たまたま通りかかった半公をおだてて古漬けを取らせようとするが、失敗。お金を巻き上げてたたき出す。

そのときの会話から、昨夜豆腐を買ってあったことを兄貴分が思い出したが、せっかくの豆腐は与太郎がねずみいらずの中にしまったせいで、腐ってしまっていた‥夏場に無謀である。手遅れの豆腐を前に頭をかかえる一同。

と、家の前を伊勢屋の若旦那が通りかかった。この若旦那、知ったかぶりの通人気取り、気障で嫌らしくて界隈の江戸っ子達からは嫌われ者。シャクだからこの腐った豆腐を食わせてしまおうと一計を案じる。

呼び止めておだて上げて引き入れ、「到来物の珍味なんだが、何だかわからねえ。若旦那ならご存知でしょう」と悲惨な豆腐を出す。すると若旦那は知らないともいえないから「これは酢豆腐でげしょう」と知ったかぶる。うまいこともちあげられた末に目はピリピリ、鼻にはツンとしながらとうとう一口。何とも言い難い表情。

「若旦那、もう一口如何ですか?」
「いや、酢豆腐は一口に限りやす」

(Wikipediaより引用)

夏と言えば、「船徳」とこの「酢豆腐」。
八代目桂文楽の十八番ですが、古今亭志ん朝の名演も忘れられません。

上方では「ちりとてちん」という演題で似たような噺がありますが、前半の若い衆の何とも愉快な掛け合い等、私はこちらの方が好きです。

ちなみに、知ったかぶりのことを「酢豆腐」と呼ぶのはこの噺が由来。

私も「酢豆腐」にならぬように勉強しなきゃ。(そういえば、弘前でいただいた「スシアンルーレット」もかなり目ピリ鼻ツンでしたが‥(T_T)
posted by 葵家 金太郎 at 08:02| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月24日

落語無学

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十年前に買った、八代目・桂文楽の名演集。あらためて観始めました。「出没!アド街ック天国」の「上野広小路」でも、「黒門町」の文楽師匠が登場したようですね。

「富久」「鰻の幇間」「つるつる」「景清」「愛宕山」「明烏」「干物箱」「穴泥」、どれも素晴らしい。特に一八(いっぱち)、久蔵(きゅうぞう)‥文楽の演ずる幇間(=太鼓持ち)は名人芸の極み。

さて、江國滋さんの「落語無学」の中で、円朝の『塩原多助』を聞いていった、五代目菊五郎のこんな言葉が紹介されています。
「噺家さんは仕合わせだ、どんな端役でも自分でできるんだから‥」

これに対して、江國さんはこう記しています。
「舌先三寸、大名花魁から職人老婆まで、すべての登場人物を、いかようにもおのれの器量と演出でえがくことが許されている、というより、それこそが、落語家に要求される芸なのである。」

これこそがまさに落語の面白さと難しさの本質だと思います。だから‥やめられません、これからも(^-^)
posted by 葵家 金太郎 at 23:48| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月18日

落語入門P〜藪入り〜

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そういえば、16日は「藪入り」でしたね。
奉公に出て3年目、初めての藪入りの日。「藪入りや何にも言わず泣き笑い」。

熊さんは、奉公に出た一人息子が帰ってきたら、ああしてあげたい、こうしてあげたいと言って、朝から‥いや、前の晩から女房を寝かせない。

暖かい飯に、納豆を買って、海苔を焼いて、卵を炒って、汁粉を食わしてやりたい。刺身にシャモに、鰻の中串をご飯に混ぜて、天ぷらもいいがその場で食べないと旨くないし、寿司にも連れて行きたい。南京豆にカステラも買ってやれ‥。

「うるさいんだから、もう寝なさいよ」
「で、今何時だ」
「2時ですよ」
「昨日は今頃夜が明けた」

湯へ行ったら近所を連れて歩きたい。赤坂の宮本さんから、梅島によって本所から浅草に行って、品川の松本さんに挨拶したい。ついでに品川の海を見せて、羽田の穴守さんにお参りして、川崎の大師さんによって、横浜の野毛、伊勢佐木町の通りを見て、横須賀に行って、江ノ島、鎌倉。そこまで行ったら、静岡、豊橋、名古屋のしゃちほこ見せて、伊勢の大神宮にお参りしたい。そこから四国の金比羅さん、京大阪回ったら喜ぶな。明日一日で‥。

「おっかぁ、おっかぁ、って、うるさいんだから」
「で、今何時だ」
「3時少し回ったよ」
「時間が経つのが遅くねえか。時計の針を回してみろ」

5時過ぎに起き出して、家の回りを掃除し始めた。珍しそうに近所の人達が声を掛けても上の空。
やがて、息子の亀ちゃんが帰ってきた。抱きついてくるかと思ったら、丁重な挨拶をする。

「お暑くなりましてございます。おとっつあんもおっかさんもおかわりなく結構です。この間、おとっつあん、風邪を引いたと聞きましたが、その後、お加減はいかがでしょう」

熊さんに言葉がないので、聞くと喉が詰まって声が出ない。

「おっかぁ、野郎、大きくなったろうな」
「あんたの前に座っているだろ。ご覧よ」
「見ようと思って目を開けると、後から後から涙が出て見えねぇんだ」

落ち着いたところで、亀ちゃんはお湯へ出掛けた。

「おっかぁ。野郎、立派になったな。手をついて挨拶もできるし、体も大きくなって、手紙も立派に書けるし、着物も帯も履き物もいい物だ。奥様に可愛がられているんだろうな」
「お前さん、財布の中に小さく折り畳んだ5円札が3枚ある」
「子供の財布を開けるなよ」
「でも、15円は多すぎるだろ、何か悪い了見じゃ‥」

そこへ亀ちゃんが帰ってきた。

「そこに座れ。俺は卑しいことはこれっぽっちもしたこたぁねぇ。それなのに、この15円は何だ」
「やだな〜、おとっつあん、財布なんか開けて。これだから貧乏人は嫌だ」
「なんだ、この野郎」

亀ちゃんによれば、ペストが流行、店でネズミが出るので、捕まえて警察に持っていくと、銭が貰える。その上、ネズミの懸賞に当たって15円もらった。今日までご主人が預かっていたが、宿りだからと持って帰って喜ばせてやれと、持たせてくれた。その15円だと。

「何だ、そうかぃ。許しておくれ。これからも、ご主人を大事にしなよ。チュー(忠)のおかげだから」

今も昔も変わりませんね(^-^)
posted by 葵家 金太郎 at 16:45| 東京 ☁| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月07日

落語入門O〜つる〜

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私が落研の頃は、部員がわずか数名(!)という時期もありましたが、今では落語の人気もすっかり定着したようです。
最近では、NHK教育テレビの「えほん寄席」がオススメです。CDやDVDもありますので、ぜひ一度ご覧下さいね。
さて、「えほん寄席」にも登場した、おなじみの「つる」です。

暇つぶしにご隠居の所へ来た八五郎。散髪屋の床の間にあった鶴の掛け軸の話題になった。
八五郎が、鶴の名前の由来を尋ねると、ご隠居は、

「昔、唐土の国から、雄が『つー』っと飛んで来て、木に止まった。」
「なるほど。」
「後から、雌が『るー』っと飛んで来たから、『つる』になった。」

喜んだ八五郎。さっそくこの話を他の奴に聞かせようと、ご隠居の所を飛び出した。
しかし、いざ披露するとなると、

「昔、唐土の国から、雄が『つるー』っと飛んで来て‥」

もう一度、ご隠居の所でおさらいして出直し。今度は、

「昔、唐土の国から、雄が『つー』っと飛んで来て‥」

よし、うまくいったと思ったら、

「『る』と止まった。」

最後は苦し紛れに、

「後から、雌が‥雌が‥黙って飛んで来た。」
posted by 葵家 金太郎 at 20:36| 東京 ☀| Comment(2) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月30日

はじめ寄席

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母の手術は無事終わり、おかげさまで術後の経過も良好です。ご心配をお掛けしましたm(_ _)m

さて、昨夜は、A代理店のYさんからのご依頼で、五反田駅前の小料理「一(はじめ)」さんにて、私こと葵家金太郎が落語を披露致しました。

直前のご案内にも関わらず、お運びいただいたsenmuさん、クライアント様、KGさん、本当にありがとうございました。嬉しかったです!

小料理屋の二階で、ささやかな寄席でしたが、ご来店の皆様には酒と肴、そして、夏の夜のお笑いを楽しんでいただけたように思います。

噺は二席。それと、艶笑小噺をいくつか‥(^_^)
「湯屋番」の雷が落ちる場面で、ちょうど外で雷が鳴ったりして。
お天道様も味方してくれたようです(^o^)

一時間ぶっ通しでしゃべった後の酒は旨かった‥飲み過ぎました(>_<)

第二回‥があるかも知れませんので、その折は、早めにご案内致しま〜す!
取り急ぎ御礼まで。
posted by 葵家 金太郎 at 17:38| 東京 ☁| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月16日

落語入門N〜うそつき村〜

日本漢字能力検定協会が公募した「今年の漢字」が、例年通り清水寺で発表されました。2007年「今年の漢字」は「偽」だそうです。
「身近な食品から政界、スポーツ選手にまで次々と『偽』が発覚して、何を信じたらよいか、わからなくなった一年」とした上で、「来年は看板に偽りなしの安心できる社会になってほしい」という願いが「偽」には込められているとのこと。

という訳で、久々の「落語入門」は「うそつき村」の一席。

向島の須崎の先に「うそつき村」という小さな村があった。
その名の通り、住民は嘘ばかりついている。中でも弥八という男は、鉄砲のようにポンポン嘘をつくため、「鉄砲弥八」と呼ばれていた。

この弥八に挑もうと、神田の千三という男がやって来た。
とはいえ、うそつき村で人を捜すことほど難しいことはない。あちこち迷わされた挙句、ようやくたどりついたが、出てきた子供は、
「お父さんは今いないよ」
「どこ行ったんだ」
「富士山が傾いているから、つっかえ棒をしに楊子を持って出かけたよ」
「それじゃあ、おっかさんは?」
「おっかさんなら、この雨で洗濯物がたまったんで、琵琶湖まで洗い物に行った」
子供がこれじゃ、親にはとてもかなわないと、逃げ帰った。

さて、父親が帰ってきて、世界がすっぽり入るくらい大きな桶を見てきたと言うと、子供はもっと大きな竹を見たと言い返す。
父親がそんな竹があるわけないだろうと言うと子供は、
「だって、それぐらいの竹じゃないと、桶のたがに困るじゃないか」

こんな嘘ならかわいいもの。さて、来年はどんな年になりますやら‥。
posted by 葵家 金太郎 at 00:43| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月08日

落語入門M〜寄席太鼓〜

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金沢・片町の「エリントン」さんにドラムセットが置かれたそうです。私も中学、高校とドラムをやってました。だから、大学の落研でも、太鼓を担当。

さて、寄席の始まりは「一番太鼓」。最初に太鼓の縁を「カラカラカラ‥」と叩きます。これは木戸が開く音。それから、「ドンドンドントコイ‥(どんどんどんと来い)」と賑やかに。
次いで、「二番太鼓」は「ステツクテンテン‥(お多福来い来い)」とお客様を招きます。

そして、寄席が終わると「追い出し」。お客様が帰る様子を「デテケ、デテケ‥(出てけ、出てけ)」、外へ出たら、「テンテンバラバラ‥(てんでばらばら)」と叩きます。
最後に、全員出たところで太鼓の縁を「カラ、カラ、カラ‥(空、空、空)」と打ち、「ギー」っとこすって、木戸の鍵を下ろす音で終わります。

ねっ、面白いでしょ?皆さんもぜひ一度、寄席に足を運んでみて下さい(「もちろん、「エリントン」もね‥)。
posted by 葵家 金太郎 at 23:58| 東京 ☀| Comment(2) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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