2014年01月12日

落語入門S〜尻餅〜

前回の『目薬』に続き、何とも微笑ましい夫婦が登場する『尻餅』です。

大晦日。八五郎の家では夫婦喧嘩の真っ最中。
近所では餅つきの音。正月の支度をしているのに、八五郎の家は貧乏で餅もつけない。
「長屋の手前、餅つきの音だけでも聞かせてほしいのよ」
「そう言われてもなぁ…」
八五郎の頭に妙案がひらめいた。
「何とかしてやる。その代わり何をやっても文句言うなよ」

夜になって、八五郎は子供が寝たのを見計らい、外に出ると、聞こえよがしに大声で
「え〜餅屋でございます。八五郎さんのお宅はここですな」
何と近所に聞こえるよう、餅屋が来てから、餅をつくまで、全て音だけで再現するらしい。

「あ〜餅屋さん、ご苦労様」
「ご祝儀ですか。親方、毎度ありがとうございます」
子供にお世辞を言う場面まで、一人二役の大奮闘。

「そろそろお餅をつきます」
(おっかあ、臼を出せ)
(そんなもの、うちにないわよ)
(お前の尻だよ、お尻を出せ!)
餅屋になって「臼をここへ据えて。では始めます」
(白い尻だなあ)
(あんた!何を言ってるんだい)

いやがるおかみさんに着物をまくらせ、手に水をつけて、お尻をペッタン、ペッタン…
「ヨイショ、コラショ、ヨイヨイヨイ! アラヨ、コラヨ」
おかみさんのお尻はまっ赤っ赤。
「そろそろつき上がったな。それ、こっちへ空けるぞ」
(ひと臼ついたつもり…と)
「さて、ふた臼目」

おかみさんがたまりかねて、
「餅屋さん、あと幾臼あるの?」
「へぇ、あとふた臼でしょうか」
「お前さん、餅屋さんに頼んで、あとのふた臼は…おこわにしてもらっとくれ」m(__)m


posted by 葵家 金太郎 at 14:33| 東京 ☀| Comment(0) | 落語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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